プログラミングを学んで実績を作って、将来的にはフリーランスとして独立したい!と考えていませんか?
働き方の選択肢として「地方で働く」という選択も検討してみてはいかがでしょうか。
コロナ渦でリモートワークが広がった今だからこそ、考えてみたい選択肢です。
この記事では地方でフリーランスエンジニアをすることのメリット・デメリットや、仕事を続けていく方法などを紹介しています。
この記事を最後まで読んでいただくことが、フリーランスエンジニアとして理想の働き方を探すきっかけになるはずです!
地方でフリーランスエンジニアとして働くということ
まずは、フリーランスエンジニアが地方で働くことのメリット、デメリットを紹介していきます。メリット、デメリットを通して実際に働く自分の姿を想像してみてくださいね。
地方でフリーランスエンジニアとして働くメリット
ストレスが減る
「地方でフリーランスエンジニアとして働く」選択をすると、ストレスが減るのは大きなメリットです。
まず、満員電車から解放されるのはうれしいですよね。都内でフリーランスとして働く場合も時間の自由が手に入り、満員電車に乗る機会は減ります。しかし、クライアントの都合によっては乗らざるを得ない場合も。
地方でフリーランスとして働く場合、満員電車の数がぐっと少なくなります。満員電車に乗ってストレスを感じる機会は限りなくゼロに近いです。
また、子どもを保育園に入れるための「保活」におけるストレスが少ないのも地方で働く大きなメリット。
都内であれば、保育園の倍率が高いため、「保活」に多くの時間を費やさなければなりません。しかし、地方は待機児童が少ないため、「保活」に時間を費やさなくても子どもを保育園に入れることは可能です。
有給休暇などがなく、働く時間がそのまま収入につながるフリーランスにとって、働く時間を確保できるのは重要なポイントですよね。
仕事に集中できる環境を作りやすい
仕事に集中できる環境を作りやすい点も、メリットとして挙げられます。
たとえば、都内に比べて地方は家賃が圧倒的に安いです。家賃の安さがなぜ働きやすさにつながるかというと、ほとんどのフリーランスは自宅で仕事をしているためです。
日本政策金融公庫が2018年に行った調査によれば、自宅の居室で事業を行うフリーランスは6割以上です。「フリーランスの実態に関する調査」
地方は家賃が安いため、仕事に集中できる理想の物件を見つけやすいです。
また、IターンやUターンで地元に戻って来た人にとっては、親が近くにいるのもうれしいポイント。
なにか困ったことがあった場合、親から助けを得られるのは心強いですよね。
逆に親にもしものことがあったときも、近くに住んでいるためすぐに駆けつけることが可能です。介護もしやすいため、働きやすい環境を作れるだけでなく、将来を考えやすいのもメリットですね。
Iターン、Uターンなら地元に貢献できる喜びを感じられる
あなたがIターン、Uターンでフリーランスエンジニアとして働くことを考えているのであれば、地元に貢献できるのはうれしいですよね。
仕事で関わった人と顔を合わせる機会が必然的に増えるため、直接お礼を言ってもらえることが多くなります。
地元の人々の役に立つ想像をしながら、仕事を行うことはやりがいにつながりますよね。
「地元が好き」という気持ちが強いほど、やりがいや誇り、感謝といったお金以外の報酬を得ることができるでしょう。
ライバルが少なく、新たな可能性が眠っている!
都内と比べて、地方はエンジニアの案件が圧倒的に少ないです。「案件が少ないなんてメリットではないのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、案件自体が少ないので、エンジニアとしてのライバルも必然的に少なくなります。
ライバルが少ないことは、フリーランスエンジニアとして成功する上で、想像以上に大きなメリット。
地方企業のITにおける潜在的なニーズを上手く掘りおこすことができれば、仕事を独占できることもあるからです。
また、都内においては、案件が終了したらクライアントとの関係も終わってしまうことがほとんど。
一方で、地方においては案件が終了しても、関係が続く可能性が高いです。同じクライアントから別の仕事を任せてもらえたり、地元企業に直接紹介してもらえたりすることもあります。
一度、ニーズを掘りおこしてしまえば、ライバルも少なくクライアントとの関係も続きやすいため、継続的に仕事が入ってくる環境を作ることが可能です。
地方でフリーランスエンジニアとして働くデメリット
仕事の獲得が難しい
上記でも述べましたが、地方においてはエンジニア案件が非常に少ないのが現実。
案件が少ないことはライバルが少ないことにつながりますが、仕事を獲得するのが難しいのはやはりデメリットです。
クラウドソーシングサービスや求人サイトで、全国の企業をターゲットにフルリモート案件を探そうとしても、なかなか見つけられません。これは、フルリモートでフリーランスのエンジニアに働いてもらうことは、企業にとってあまりメリットがないからでしょう。
会社内においてはすぐにコミュニケーションがとれるのに、リモートだといちいちコミュニケーションに時間がかかってしまいます。セキュリティの面でも、企業が求めるセキュリティ環境をフリーランスエンジニアが完全に準備できている保障はありません。
地方においてフリーランスエンジニアとして活躍したいなら、仕事を獲得するための工夫が必須です。
社会的地位が低い
地方においては、「フリーランス」という働き方は都内ほど浸透していません。
音の響きが「フリーター」と似ているためフリーターだと勘違いされたり、特定の組織に属しているわけではないので素性を疑われたりすることも。
そのような考えを払拭するために、自分が行っている事業を知ってもらうことからはじめてみてはいかがでしょうか。
具体的には、開業届を提出して屋号をつけたり、名刺を作成したり、どのような事業を行っているのかわかるようなポートフォリオサイトを作成してみましょう。
事業をきちんと行っていることを相手に知ってもらい、信頼関係を築いていくことが大切です。
イベントや勉強会に参加しにくい
フリーランスエンジニアにとって最新の技術や知識を身につけておくことは、仕事を続けていくうえでの必須条件。
しかし、都内に比べて地方はイベントや勉強会の開催頻度が少なく、場合によっては全く行われていないことも。
都内にアクセスがしやすい場所であれば問題ないかもしれませんが、距離が遠いとイベントや勉強会に参加するのも一苦労。宿泊費や交通費も余分にかかります。
エンジニア同士のつながりやIT関係の人と関わることが少なくなってしまうため、インプットの量が必然的に減ってしまう点もデメリット。
スキルを高めたり最新の情報に触れたいのであれば、ネットでの情報収集が必須です。
地方企業はエンジニアへの要求が幅広い
地方企業の中にはITとのかかわりがうすいため「自分たちの業務にどのようにITを導入すべきなのかわからない…」と悩みながら、仕事を発注するところもあります。そのような企業の場合、導入技術についてわかりやすく説明ができ、かつ提案もできるようなエンジニアが求められます。
コンサルタントなどエンジニアとしての本業以外の仕事も行わなければならないケースも。つまり、指定された開発を期限内に仕上げればいい、というわけにはいかないのです。
予想外の仕事に戸惑うかもしれませんが、さまざまな要求に応えることで、経験を重ねてスキルも磨けると前向きにとらえることもできますよ!
仕事を断るのが難しい
地方でエンジニアとして仕事を続けていくと「仕事を断りにくいな…」と感じることがあるでしょう。
リモート案件であれば、相手の顔が見えないため比較的仕事を断りやすいですよね。しかし、直接顔を合わせる機会が多いと、断わりにくいと感じるのではないでしょうか。特に取引の多いクライアントから仕事を頼まれたら、断わりにくいですよね。条件もよくないのに温情で引き受けてしまう…なんてことも。
しかし、自分のキャパシティーを超える仕事を引き受けて、期限までに仕事を終えることができないと、仕事をくれたクライアントにも迷惑をかけることになってしまいます。
自分のためにもクライアントのためにも、達成が難しい仕事や条件の悪い案件は正直に断りましょう。仕事を断るときには、相手が悪い気持ちを持たず「また頼んでみよう」と思えるような断わり方を心がけたいですね。
地方でフリーランスエンジニアとして働く前に準備しておくとよいこと
「地方でフリーランスエンジニアとして働く!」と決めたら、なにからはじめたらよいのでしょうか。働く前に準備しておくとよいことをまとめました。
実績を作る
まずは、地方においてもフリーランスエンジニアとして通用するような実績を作ることが大切です。
そのために一番手っ取り早い方法が、都内のIT企業に就職すること。
都内であればIT企業も多いため就職がしやすく、実績を作る環境が整っています。
現在地方に住んでいて「地元でフリーランスエンジニアになりたい」と考えている方も、最初のキャリアだけは都内での就職をおすすめします。
ポートフォリオやブログを作成
フリーランスエンジニアとしての実績を作ることができたら、次は実績をアピールし、案件を獲得するためのポートフォリオサイトやブログを作成しておきましょう。
サイトに載せる例は次の通りです。
- プロフィール
- 関わったプロジェクトなどの実績
- 使用可能言語
- 保有資格
- アプリなどの制作物
- やりたいこと
- 料金表
- 連絡先
情報が多すぎると閲覧に時間がかかってしまうため、掲載する情報は厳選するようにしましょう。
ポートフォリオサイトやブログがあればサイトを経由して案件を受注することができます。また、クライアントに直接アピールする際の営業ツールとして利用できますよ!
地方でフリーランスエンジニアが仕事を続けていくためには?
地方でフリーランスエンジニアが仕事を続けていくための心構えと案件獲得方法を解説します。
仕事を途切れさせないための心構え
できるだけ長期の案件をねらう
仕事を途切れさせないためには、できるだけ長期の案件を狙うように心がけましょう。
フリーランスは、エンジニアとしての仕事だけではなく営業まで一人でこなさなければなりません。
長期の案件を獲得して営業をする時間を減らし、エンジニアとしての仕事やスキルアップに時間を使うようにしましょう。
レスポンスは迅速に!
フリーランスエンジニアが地方で仕事を獲得するためには、信頼を得ることが大切。
信頼を得るための第一歩として、レスポンスは迅速に行いましょう。
「この人とまた一緒に仕事をしたいな」と思ってもらえる対応をすることが、そのまま仕事獲得につながります。
案件は複数かかえておく
案件はつねに複数かかえておくようにすることも大切なポイント。
フリーランスエンジニアは突然契約を解除されることも多々あります。そんなとき、自分が抱えていた案件がその一つだけだったら死活問題。しかし、他にも複数案件を持っていれば安心ですよね。
稼げない期間がなくなるようなリスク対策をふだんから行っておくことが大切です。
具体的な案件獲得方法
フリーランスエージェントを使う
リモートワークを扱うフリーランスエージェントや地方での常駐案件を扱うフリーランスエージェントに登録しましょう。
メリットは次の通りです。
- 案件の選択肢が増える
- プロの営業力が使える
- トラブルがあったときはフォローしてくれたり、相談にのってくれる
- 確定申告やスキルアップをサポートする、付帯サービスの恩恵を受けられる
- 契約手続きを代行してくれる
- 営業や契約にさく時間が減り、エンジニアとしての仕事に集中できる
- 極端に低すぎる相場の案件を受けなくてもすむ
フリーランスが企業と案件取引する際は、単価や期間などで不利な条件を出されることもあります。しかし、エージェントを介して取引すればそのような心配がなくなるのはうれしいですね。
マージン料は一般的に10%から25%かかりますが、デメリットはほとんどありません。
複数のエージェントに登録し、仕事の獲得につなげましょう。
クラスドソーシングサービス、求人サイトを使う
クラウドソーシングサービスや求人サイトも積極的に利用しましょう。
有名なクラウドソーシングサービスとしては、クラウドワークスやランサーズが挙げられます。
プロフィールに所在地を入力しておくと地元企業から声がかかりやすくなりますので必ず入力するようにしましょう。
求人サイトにおけるオススメは、レバテックフリーランスです。
国内最大級の案件を保有しているため、希望に沿った案件を見つけやすいですよ。
いずれも登録は無料なので、登録しておいて損はありません!
ポートフォリオ、ブログから案件を獲得
ポートフォリオサイトやブログから仕事を得る「待ちの営業」です。
サイトを作成する際はSEO対策を意識してサイト作りに取り組むとよいですね。SEO対策とは、グーグルなどのサイトで検索したときに、自分のサイトが上位に表示されるように工夫することです。
「地方名 職種」のキーワードで検索上位を獲得できれば、サイトのアクセス数も増え地元企業からの依頼も狙えます。
ポートフォリオサイトやブログを上手に使って仕事を獲得するようにしましょう。
人脈を使う
フリーランス協会によると「フリーランスが最も収入が得られる仕事獲得経路」の第一位は「人脈」(全体の36.1%)です。「フリーランス白書2021」
フリーランスの仕事獲得において、人脈作りが大切なのがわかりますね。
とはいえ、人脈は一朝一夕ではなかなか作れないもの。特に地方における人脈作りは難しいところがあります。
次に紹介する手段を利用して、少しずつ地域における人脈を作り上げていきましょう。
- 地域のコミュニティへ参加する
- 商工会議所に通う
- コワーキングスペースで仕事をする
- 地元のフリーランス同士で集まる交流会を主催する
- Web制作に関する勉強会に参加する
- 過去のクライアントと連絡がとれるようにしておく
- 異業種交流会に参加する
仕事を獲得することだけを目的にせず、人との交流を楽しみながら人脈を広げていくようにしましょう。
地方の企業に営業する
自分のスキルを必要としていそうな企業に直接営業をかけてみましょう。
直接会社に行き、担当者に会って営業を行うのはハードルが高いですよね。しかし、メール営業でしたら「やってみよう!」と思えるのではないでしょうか。
メール営業のポイントは以下の通りです。
- 件名は簡潔にかつ開封してもらえるようなインパクトのあるもの
- ポートフォリオのURLを掲載する
- 自分の強みを明確に伝える
- 連絡先はしっかり署名を入れる
メールは「無視されることが当たり前」と考えて、ねばり強くいろんな企業に営業をかけてみましょう。
まとめ
地方でフリーランスエンジニアとして働くのは大変です。しかし、ライバルが少ないため、ニーズを見つけたり人脈を作れれば、継続的に仕事を獲得できる環境であることがわかりました。
コロナ渦によって、地方で働く選択肢は今後ますます広がっていくでしょう。
今回の記事を参考にして、フリーランスエンジニアとしての働き方を選択していただければ幸いです。