近年、情報化が進んだことで、プログラミングを使った職業が注目を浴び始めました。
みなさんの中にもそういう職業に興味を持ち、プログラミングを学びたいと思っている方がいるのではないでしょうか。
しかし、「プログラミングを学ぶメリットはあるのか」「プログラミングを学ぶにはどうすればよいか」といったことが気になるでしょう。
そこで、この記事ではプログラミングを学ぶメリットとプログラミングを始めるために何をすればよいかを紹介します。
この記事を読見終わった頃には、あなたは実際にプログラミングを始めてみようと動き出しているはずです。
プログラミングとは
プログラミングのメリットについての説明に入る前に、みなさんとプログラミングについてもう一度確認したいと思います。
プログラミングをあまり知らない状態で、メリットだけ知ったとしても実感が湧かないはずだからです。
メリットの説明に入る前に、プログラミングについて正しい認識を持ちましょう。
プログラミング
プログラミングとは、コンピュータに対する命令をプログラミング言語で記述する作業のことです。
コンピュータは自分の意思で動かないので、動かすには人間の命令が必要です。
しかし、日本語でコンピュータに命令しても何も反応してくれません。コンピュータに日本語は通じないからです。
そこで人間とコンピュータの間をやり取りするための言語である、プログラミング言語が使われます。
プログラミング言語はテキストエディタと呼ばれる文書作成ソフトに記述して使います。
そこでプログラミング言語で命令を書いていくと、コンピュータはその命令通りに動き出すのです。
この命令を書いていく作業のことをプログラミングといいます。
プログラム
プログラムとは、コンピュータへの命令が順番に書かれたものを言います。
コンピュータが一つの命令を終えた後に次の命令を出すのでは効率が悪いので、一気に命令を出していきます。
例えば、外国の方に道案内をする時、「次の信号を右に曲がったら、また電話してください。次の指示を出します。」ではなく、「次に信号を右に曲がったら、まっすぐ進んで、2つ目の信号で左に曲がってください」というように案内するはずです。
コンピュータにも同じように、最初に命令をプログラミングでまとめて出しておきます。
これらの命令をまとめてプログラムといいます。
プログラミング言語
プログラミング言語とは、人間がコンピュータに命令を出すための言葉のことです。
コンピュータは、0と1の二進数で構成されている機械語と呼ばれる言語しか認識できません。
「じゃあ、プログラミング言語がある意味ないじゃないか」と思いませんか。実は、プログラミング言語はどちらかというと人間のために作られた言語なのです。
二進法で作られている機械語は人間が読んだり、書いたりするには難しいです。
このため、人間でもコンピュータに対する命令を書くことができたり、読んだりすることができる言葉を作り、その後にその言葉を機械語に翻訳しようと考えたのです。
この命令を書く言葉こそがプログラミング言語なのです。
プログラミングを学ぶメリット
この記事を読んでいるみなさんは、プログラミングの学習を始めたいけれど、プログラミングを学ぶことはメリットがあるのかが気になっている方たちだと思います。
メリットを知ることはモチベーションになりますし、そもそもメリットがないことを勉強しようとは思いませんよね。
そこで、みなさんに6つのプログラミングのメリットを紹介していこうと思います。
プログラミングを使う職業は需要が高い
IT技術の拡大によって、プログラミングを使った製品やサービスが世の中に多数誕生しました。。
するとその分、プログラミングを行うプログラマやエンジニアが必要となります。しかし、今の日本はこのIT人材がかなり不足しています。
(引用:経済産業省 IT人材需給に関する調査(概要))
上の図をみてください。必要なIT人材の数は増えているのに供給が全然追いついておらず、人材不足数が年々増えていることが分かります。
これは、プログラミングを使う仕事に就きたい人にはチャンスです。
今プログラミングを学び始めて、ある程度のプログラミングスキルと経験を身に付ければ、仕事に困ることはないでしょう。
今プログラミングを始めれば、未経験者でもプログラミングを使う仕事につけるチャンスが広がります。
年収が上がる
プログラマやエンジニアの仕事は、その人の経験やスキルによって報酬が変動します。
経験やスキルを証明するために、多くの方は案件をこなして実績を残していきます。
実績は転職したり、仕事を辞めたりしても消えることはありませんので、案件をこなせばこなすほど、実績が蓄積されていきます。そして、その実績に合わせて年収も上がっていきます。
つまり、自分の頑張り次第で稼ぐことができるのがこれらの仕事の特徴なのです。
中には、年収が1000万を超えるプログラマやエンジニアの方もいます。
ただ、最初はプログラミングに慣れていないということもあり、一つの案件に時間がかかってしまうこともあります。
そのため、高収入を得るためには、プログラミングの知識や技術を高めるための努力を欠かさないことが大切です。
自由な働き方ができる
プログラミングを使う仕事の中には時間や場所にとらわれない働き方ができるものがあります。
プログラミングをするだけなら、パソコンがあれば自宅で仕事ができるので、わざわざオフィスに行く必要はありません。
また、フリーランスや副業だと「いついつまでにこれを作ってくれ」という案件が多いので、その期日を守ればいつ仕事をしてもいいのです。
このため、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。
また企業に所属して働くだけでなく、プログラミングの技術を使って起業したり、フリーランスとして働いたりもできます。
副業としてプログラマやエンジニアとして働いている人も多く、新しい働き方が可能となります。
身の回りのIT技術を理解できるようになる
我々は普段暮らしていく中で、プログラミングを使った製品をたくさん利用しています。
例えば、家の中だと冷蔵庫や掃除機、街の中だと信号機や自動車が挙げられます。
しかし、普段これらの製品がプログラミングされてるなと意識することはほとんどありません。
これは、多くの人はプログラミングについての知識が少ないのとプログラミングは限られた人ができればいいと考えてるからです。
実際にプログラミングを学ぶと、こういった製品がどのように作られているかやどのように動いているかを知ることができます。普段何気なく使っているものにも新たな発見があるかもしれません。
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論理的思考力がつく
論理的思考力とは物事を考える時に、様々な情報の中から必要な情報を選び、それらを筋道立てて考える力のことを言います。
論理的思考力は、相手に自分の考えや周りの状況を相手に正確に伝えるために必要であるとされ、社会に出てからも重視されています。
この論理的思考力を伸ばすのに最適な方法がプログラミングです。
プログラミングは、コンピュータにさせたい命令を順番に並べていく作業です。
少しでも命令の順番が違うとエラーになったり、自分の思い通りの結果が得られなくなってしまいます。
このため、完成するプログラムを思い浮かべながら、正しい順番に命令を並べなければなりません。
この時に必要となるのが、論理的思考力です。
論理的思考力は一朝一夕で身に付くものではないですが、プログラミングを続けていくことで自然と身に付いていきます。
プログラミングに楽しさを感じる
メリットとは少し離れるかもしれませんが、エンジニアの多くが楽しいから続けていると答えます。
プログラミングは、文字を打ってるだけの地味な作業でつまらなさそうと思われがちですが、黙々と作業するのが好きな人や集中力の高い人は楽しいと感じると思います。
またプログラミングは、工作や美術のように、自分の考えたプログラムを自由に作り出すことができます。
自分の作業効率を高めるプログラムや誰かの役に立つプログラムなどを作り、公開することで使ってもらうことができます。
自分のプログラムが役に立っているという充実感やプログラムを完成させる達成感は、プログラミングを楽しいと思わせてくれます。
プログラミングを始めるために
プログラミングのメリットを紹介しました。そこで、プログラミングを始めてもいいかなと感じている方もいるのではないでしょうか。
ここからはプログラミングを始める前に、みなさんに知っておいてほしいことを紹介します。
プログラミングを始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
プログラミングの実態
突然ですが、みなさんはプログラミングにどのようなイメージをお持ちでしょうか。
「数学の知識が必要になりそう」「地味な作業を永遠繰り返さないといけないのか」というようなイメージを持っていると思います。
しかしこのようなイメージは誤解であることが多いです。
そこで、プログラミングの実態を紹介していくので、正しくプログラミングを理解していきましょう。
学習が長引いてしまうこともある
「プログラミングを1か月で習得出来ました」「3か月で現役エンジニアになれた」といった成功例を、ネットなどでよく見かけるようになりました。
この成功例を見た人は、プログラミングは自分でもすぐに身に付けられると考えてしまいます。
しかし短期間でプログラミングを身に付けた人のほとんどは、プログラミングスクールなどで現役のエンジニアやプログラマからプログラミングを習ったり、多くの時間をプログラミングの学習に割いたりしています。
一方、独学で学習を進める方や仕事などが忙しくて学習がなかなか進まない方は、短期間でプログラミングを身に付けるのは難しいでしょう。
このため、もし自分の学習が思った通りに進まなくても気にする必要はありません。
また本当に学習に行き詰った時は、勉強方法を変えてみるのをおすすめします。
自分の生活や性格に合った勉強方法が見つかると、勉強がサクサク進むこともあるからです。
周りと比べず、自分のペースで学習を進めていきましょう。
大量のエラーを処理する
「プログラミングをしている人は文字をひたすらタイピングしている」というイメージを持っていませんか?
プログラミングは命令を書いていく作業なので、このイメージはもちろん正しいです。
しかし、現役のエンジニアやプログラマの方たちはこれだけをしているわけではありません。
実は、エラーを処理するのに多くの時間を費やしているのです。
文字を打ち間違えたり、命令の順番が変だったりするとプログラムは正しく動かず、大量のエラーが出ることがあります。
エラーを処理するためにはどこがエラーなのかを探し、どう対処するかをネットや本で調べて、直して行く必要がありあます。
この作業は意外と時間がかかり、初心者の方だとタイピングしている時間よりも長くなることがあります。
このため、プログラミングを始める前にエラーの処理に時間がかかることを覚悟しておきましょう。
コミュニケーション能力が必要
プログラマやエンジニアを目指す人の中に「一人でできるからプログラマやエンジニアになりたい」という人がいます。
他の職業と比べてパソコンに向き合う時間が長いので、そのような印象を持っているのだと思います。
しかしプログラマやエンジニアは、顧客から頼まれたプログラムを作るために、頻繁に顧客と連絡を取り合う必要があります。
また、案件によっては複数人でチームを組んで取り組むので、チーム間で連携をとることが大事になります。
そのため、プログラマやエンジニアになるにはコミュニケーション力も必要となるのです。
必要なもの
プログラミングを始めるために最低限準備しておくべきものを紹介します。
パソコン
プログラミングをするためにまず必要となるのはパソコンです。
パソコンには、OSがMacかWindowsかという違いや処理速度の違いなどがありますが、基本的にプログラミングはどんなパソコンでも行うことができます。
このため、自分のパソコンを持っているという方は、それでプログラミングを始めることが可能です。
一方、パソコンを持ってない方やプログラミング用のパソコンを買おうと思っている方もいらっしゃると思います。
そんな方におすすめなのがMacのパソコンです。
Macは、Apple社が作っているパソコンですがWindowsを一回インストールするとその後の切り替えが楽だったり、プログラミング用のソフトウェアのインストールが楽だったりします。
また、iOSアプリはMacでしか開発できないので、iOSアプリを開発したい方はMacのパソコンを選びましょう。
しかし、ゲームやVRの開発をしてみたい方に関しては、Windowsの方が開発に向いているのでWindowsのパソコンを選ぶのがいいです。
通信環境
プログラミングをするなら、通信環境は整えたほうがいいです。
プログラミング中に調べ物をしたり、webサイトでプログラミングを学習したりすることが多いので、通信環境を整えておくとこれらをサクサク進めることができます。
通信が遅いとストレスになるので、ぜひ今一度、通信環境のチェックをしてみてください。
テキストエディタ
テキストエディタは文章を書いたり、プログラミングをしたりするためのソフトウェアのことです。
プログラムはテキストエディタにプログラミングをしていくことで作られます。
テキストエディタといえばwordやメモ帳が有名ですが、これらはプログラミングには向いきません。
このため、プログラミングにはプログラミング用のテキストエディタが使われます。
プログラミング用のテキストエディタは、自動補完やスペルチェックといったプログラミングをサポートしてくれる機能が付いています。
無料で使えるものが多いので、未経験者や初心者の方でも使いやすいです。
代表的なプログラミング用のテキストエディタだとATOMが挙げられます。
ATOMは、WindowsでもMacでも無料で使えるテキストエディタです。日本語対応もしているので、非常に使いやすく、未経験の方にもおすすめです。
プログラミング用のテキストエディタについてもっと知りたいという方はこちらの記事を参考にしてください。
学習法
早速プログラミングを学習しようと思っても、どうやって勉強しようか悩んでしまいますよね。
そこで、プログラミングの主な学習方法を紹介していくので、そちらを参考に自分に合った学習法を見つけていきましょう。
webサイト
プログラミングはwebサイトで学習できます。
webサイトでの学習は、webサイト上でプログラミングができたり、無料で講座を受けられたりと手軽にプログラミングが学べるという点で他の勉強方法よりも優れています。
ここではプログラミングが学べる、おすすめのwebサイトをいくつか紹介します。
Progate
Progateは、スライド方式で学習が進んでいくプログラミング学習用のwebサイトです。
スライド方式なので、見返したいときはすぐに見返せますし、スライド自体もカラーでとても分かりやすいです。
また、スライドを一通り見終わるとテストがあるので、そこで知識の定着も確認できます。
無料で受けられる講座も多数あるので、ぜひProgateのホームページをチェックしてみてください。
ドットインストール
ドットインストールは、授業動画を見ながら学習していくwebサイトになります。
一つの授業動画が約3分なので、隙間時間などにパパっと見て学習することができますし、気軽に復習で繰り返し見れるので知識が定着しやすいです。
また、学習を始めるために必要な環境構築も動画で説明してくれているので、未経験者や初心者でも安心して学習を始められます。
無料で受けられる講座もあるので、興味がありましたらぜひドットインストールのホームページを見てみてください。
参考書
独学で勉強しようと考えている方の多くが、参考書で勉強しようと思っているのではないでしょうか。
プログラミングの参考書もたくさんの種類が販売されており、気軽に本格的なプログラミングを学ぶことができます。
しかし講師がいるわけではないので、分からないところがあっても自分で解決しなければいけませんし、モチベーションも自分で維持しなければなりません。
このため、参考書で勉強する方法は、学習の途中でプログラミングをあきらめてしまう場合が少なくありません。
そこで、これから参考書で勉強しようと考えている方は、分からないところは必ずネットで検索したりして理解してから先に進むようにしましょう。
また、本で知識をインプットするだけだと、自分は分かってる・できてると勝手に思い込んでしまうことがあります。手を動かしてアウトプットすることで、学習したことを着実に自分のものにすることが大事です。
スクール
プログラミングを学ぶ方法として、スクールに通うという方法もあります。
プログラミングスクールは独自のカリキュラムを持っており、カリキュラムを通してどのようなプログラミングスキルや知識が身に付くかが明確です。
このため、プログラミングを続けるモチベーションを維持しやすいのが特徴です。
また、エンジニアやプログラマが講師として指導するため、質問をすれば、より実務的な意見をもらうことができます。
スクールによっては生徒さんの予定に合わせて授業を進めてくれたり、オンラインで授業をしてくれるところもあり、仕事で忙しい方や家で学習したい方にもおすすめです。
まとめ
今回の記事では、プログラミングのメリットとプログラミングを始める前に知っておくべきことを紹介しました。
プログラミングは学習環境が充実してきたので、経験や年齢に関係なく始めやすくなりました。
このため、もしこの記事を読んでプログラミングに興味を持っていただけたのなら、ぜひ気軽にプログラミングを体験してもらいたいです。
この記事が、プログラミング学習を始める手助けになれば幸いです。