「プログラミング言語は色々あるけど、どれを選べばよいの?」
これはプログラミング学習者なら一度は感じる疑問です。
「何となくHTML/CSSを勉強してきたが、転職に有利な言語を学習してエンジニアになりたい!」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、プログラミング初心者におすすめの言語をランキング形式で紹介します。
作りたいものが既にある場合はそれを最優先に考える
「将来はWebアプリ開発をしたい!」「Webサイト制作で副業・バイトしたい!」
など具体的に作りたいものが既に決まっている人は、そちらを最優先に言語選択を行ってください。
目的や目標は人によって違うためランキングが細分化されてしまいます。
そのため、本記事で紹介するランキングは目的や目標を考慮していません。
具体的に作りたいものがあり、それを実現できる言語を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
プログラミング言語のランキング基準
「作りたいものなんてわかんないよ…」という方も、落ち込む必要はありません!
プログラミング初心者はそういった方が大半ですし、作りたいものがあるから優秀なんてこともありません。
本ランキングはそういった方がすぐにプログラミング言語を選べるように作ったものなので、ぜひ参考にしてください。
重要なのはプログラミングに対するモチベーションを維持し、継続的に学習することです。
それでは本題に入りましょう。
今回のランキングは、言語選択に重要な4つの基準を設けて総合的に判断したものです。
それぞれの基準について説明します。
求人の多さ
求人が多いということはそれだけその言語に需要があるということなので、就職や転職に有利です。
ある程度の実力がある人は多くの案件から仕事を選ぶことができるため、自分のやりたい案件を見つけやすいのも魅力です。
ここではITプロパートナーズ、レバッテクキャリアなど8つの求人サイトの言語別求人数を扱っているNojovのデータを参考にしています。
収入の高さ
プログラミングを学習する人の中には、現職・前職の給料より高い収入を稼ぎたいと思って学習を開始した人が多いのではないでしょうか。特にそういった方は、高収入を期待できる言語を学習したいと思いますよね。
ここでは、2020年1月1日〜2020年9月30日に転職サービス「doda」に会員登録を行った20代~50代のITエンジニアを対象に調査したTECH Streetのデータを参考にしています。
難易度の低さ
初心者は間違いなく、難易度の低い言語から学習すべきです。
なぜなら、プログラミング初心者が難易度の高い言語を学習してしまうと、学習を苦に感じて挫折しやすくなるからです。
また、難易度の低い言語であれば初心者向けの情報も多く、同じ時期に学習を始めた初心者仲間とSNSで繋がり切磋琢磨する、なんてこともできます。
難易度の決定は執筆者や弊社エンジニアの意見によるものですが、参考にしていただければ幸いです。
将来性があるか
現状あまり注目されていない言語でも、
・AIなど、将来の活躍が期待される分野を扱う
・比較的新しく、今後需要が拡大する可能性が高い
ものもあります。
将来性があるということは今後の案件数や収入が高くなるということなので、こちらも基準の一つとしています。
おすすめ言語ランキング
1位:JavaScript
フロントエンド(Webサイトの見た目の部分)の開発に不可欠な言語で、JavaScriptを使えば動きのあるWebサイトやWebアプリを作ることができます。
JavaScriptは2位の求人数を誇り、豊富なライブラリやフレームワークも非常に需要があります。
JavaScriptはブラウザさえあれば実行可能で、環境構築がほかの言語と比べて簡単なため初心者の方でも親しみやすいです。
収入は比較的低いものの、案件数2位を誇り習得難易度も低いです。
また、フロントエンド開発でJavaScriptの競合となる言語が存在しないことから将来性も高いため初心者に最適と判断し、1位としました。
作れるものの代表例
・Webサイト
・Webアプリ
2位:Python
Pythonは、AIや機械学習、データ分析を扱うことができる言語として注目を集めています。
加えてWebサイトやWebアプリ開発も可能で、汎用性が非常に高い言語です。
現時点でも求人が多く収入も高いうえに、AIなど今後の活躍が期待される分野で使用される言語のため、さらに需要が高まることが予想されます。
Pythonはシンプルなコードで書けるため、初心者にも親しみやすい言語となっています。
ただAIや機械学習、データ分析には数学的知識が必要となるので、文系の方や数学が苦手な方はPythonを使ったWebアプリ開発をおすすめします。
このように数学が苦手な方はPythonの汎用性の高さが生かせないため2位としました。
作れるものの代表例
・AI
・データ解析
・業務効率化の仕組み
・Webアプリ
3位:PHP
Webアプリ開発に優れているサーバーサイド言語(バックエンド側)です。
WordPressという、ブログなどのWEBサイトを簡単に作れるソフトウェアはPHPがもとになっています。PHPは多くのWEBサービスで採用されており、FacebookにもPHPが使われています。
PHPを理解すればWEBアプリ開発やWordPressを自由に操作することがもできるので、WEBアプリ開発とWordPressに生かすことができる点も魅力となっています。
PHPは収入が比較的低いものの、3位の案件数を誇り習得難易度も低いです。
またPHPはほとんどのWebサイトのサーバーサイド開発に使われていること(全体の約80%)、WordPressの需要が非常に大きいことから将来性も高いと判断し、3位としました。
作れるものの代表例
・Webアプリ
4位:Ruby
Rubyは日本人が開発したプログラミング言語です。
Webアプリ開発に優れており、RubyのフレームワークであるRuby on Railsを使えば非常に簡単にWebアプリを開発することが可能なため、初心者におすすめです。
Twitterやクラウドワークスなど有名サービスでも採用されています。
世界的に見ると求人は減少気味ですが日本では求人も多く、特にスタートアップ企業でよく採用されます。
また、日本人が開発したこともあって日本語の記事が非常に多く、エラーや疑問点があっても解決しやすいため学習で躓きにくいです。
案件数、収入ともに比較的上位で習得難易度も低いですが、求人は減少傾向にあり将来性があまり期待できないことから4位としました。
作れるものの代表例
・Webアプリ
5位:Go
Googleが設計したGoは、近年注目が集まっているモダンな言語です。シンプルな構文で動作が軽いのが特徴で、大規模で複雑な開発にも優れています。
比較的新しい言語のため学習に必要な情報を集めづらいのが難点ですが、これからの時代で主流になるプログラミング言語として期待されています。
Goは20代・30代の収入が高く、また将来性のある言語ですが、まだ情報が少ないことから初心者には少し難易度が高いと判断し5位としました。
作れるものの代表例
・Webアプリ
・Webサーバー
6位:Java
Java1つでほぼ何でも作れてしまうほど汎用性が高いのが特徴です。加えて大規模開発やセキュリティの高さに優れていることから、大手の銀行や証券会社で多く採用されている言語です。
Javaは案件数1位を誇り、40代・50代の収入も上位のためおすすめです。
しかし、
・40代・50代の収入は高いが20代・30代の収入は比較的低い
・Javaはコンパイルという作業が必要なため難易度が高い
ことから、今回のランキングでは6位としました。
また、大企業では多く採用されている一方で、小規模開発においてはPHPやJavaScriptなど他の言語のほうが優れているため、ベンチャー企業や在宅勤務のフリーランスではあまり使われないといった点もあります。
作れるものの代表例
・Webアプリ
・システム開発
・Androidアプリ
7位:Swift
SwiftはApple社が開発したもので、iOSやMacのアプリケーション開発に特化した言語です。
またiOSやMacOSは、ハードウェアとソフトウェアどちらもAppleが作っています。そのため、Swiftを使うことでメモリーやハードディスクなどハードウェアにかかわるアプリを開発することもできます。
Swiftは日本で圧倒的シェアを誇るAppleのアプリ開発が可能です。
現在の求人数や収入は平均的ですが、今後の将来性が高く求人数や収入の増加が予想されるため7位としました。
ただSwiftは、WindowsやLinuxなどMacOS以外での開発は難しいです。Swiftを使ってiOSやMacのアプリ開発をしたい人は、MacOSのパソコンをご用意することをお勧めします。
作れるものの代表例
・iOS、Macアプリ
まとめ
今回は、初心者にお勧めのプログラミング言語をランキング形式で紹介しました。
目標目的が明確に定まっていない方は、本記事のランキングを参考に選択しましょう。
プログラミングは手を動かさなければ習得できません。
どの言語にしようか長く考え過ぎずに、すぐ言語を選択して学習してみましょう。