独学でITエンジニアになれる?独学のメリット・デメリットを解説

独学でITエンジニアになれる?メリット・デメリットを解説学習方法

「独学でITエンジニアになれるの?」と疑問に持つ方も、多いのではないでしょうか。

年収や将来性の高さから、ITエンジニアに興味を持つ方は多いです。しかし、すでに就職しているなどの理由から大学に通うことが難しく「独学」を選択しなければならない場合もあります。

この記事では独学でITエンジニアになれるのか、その方法や独学のメリット・デメリットまで、詳しく解説します。

独学でITエンジニアになれる?

プログラミングする男性

結論から言うと、独学でITエンジニアになることは可能です。その理由は2つあります。

  • ITエンジニアの需要が高まっている
  • 独学できる環境が整っている

それぞれの理由について、解説します。

ITエンジニアの需要が高まっている

デジタル化が進む現代、様々なものがIT化しています。そんなIT化を支える「ITエンジニア」の需要が高まっています。

ITエンジニア・クリエイター専門転職エージェント「レバテックキャリア」が行った調査によると、2021年12月時点で、ITエンジニア・クリエイターの正社員転職の求人倍率は「約17.8倍」となっています。また、ITエンジニア・クリエイターのフリーランス市場の案件倍率は、2021年12月の時点で「約3.8倍」となっています。「2021年12月のITエンジニア・クリエイター正社員転職/フリーランス市場動向

同調査から、正社員とフリーランスどちらの働き方においても、ITエンジニアの需要は非常に高いことが伺えます。

さらにデジタル化や少子高齢化の影響もあり、ITエンジニアの需要は今後も高まっていくと予想されます。みずほ情報総研株式会社が行った調査によると、2030年には最大79万人ものIT人材が不足するという結果も出ているのです。「IT 人材需給に関する調査

ITエンジニアの需要は今後もしばらく高いと予想されるため、ITのスキルや知識を身に付けられれば、独学であっても十分にITエンジニアになれます

独学できる環境が整っている

独学でITに関する学習ができる環境が十分に整っていることも、独学でITエンジニアになれる理由として挙げられます。

インターネットが普及していない時代、独学でITの学習をすることは難しいものでした。そもそもITは一部のマニアや企業のためのものであり、一般人がITの勉強をする必要はなく十分な教材が揃っていなかったのです。

しかしインターネットやスマートフォンの広がりと共に、ITに関して勉強したいというニーズが増えてきました。多くの参考書や学習スクールが登場し、簡単にITの学習ができるようになったのです。現在では学習サイトや動画コンテンツなど、独学できる環境がさらに広がっています。

エンジニアに求められるスキル

親指を立てる男性

先述した通り、独学でITエンジニアになることは可能です。具体的にはどのような学習をすべきか、エンジニアに求められる4つのスキルを紹介します。

論理的に考える能力

エンジニアに求められるスキル1つ目は、論理的に考える能力です。

ITエンジニアはクライアントの要望を汲み取りつつも、実現可能なシステムを設計・開発しなければなりません。さらにスケジュールを組み立てたりエラーを解決したりと、高い論理的な思考能力が必要となるのです。

また論理的に考えることで、自分の意見に説得力を持たせることもできます。クライアントやプロジェクトメンバーと話し合う時も、論理的に考える能力は必要です。

問題解決力

エンジニアに求められるスキル2つ目は、問題解決力です。

システム開発やプログラミング時に、様々な問題に直面する場面があります。そんな時は、どこで問題が起こっているのか、どのように修正すれば解決できるのか考えて問題を解決する必要があります。

また保守を行うエンジニアであれば、システムに障害が起こった際に即座に解決する必要があります。スピード感を持って問題解決できれば、より求められるエンジニアになります。

コミュニケーション能力

エンジニアに求められるスキル3つ目は、コミュニケーション能力です。

システム開発のプロジェクトは、複数人で協力して行います。他にもクライアントとの話し合いを進めるなど、業務上で様々な人とコミュニケーションをとる必要があるのです。

円滑なコミュニケーションを図ることで、より良いシステムを作り上げられます。

プログラミングのスキル

エンジニアに求められるスキル4つ目は、プログラミングのスキルです。

ITエンジニアの中でもプログラマーやSEなどの職種にとって、プロラミングスキルは必ず習得しておかなければならないものです。

ITエンジニアの種類によっては、プログラミングのスキルは必ずしも必要ではありません。しかしプログラミングスキルを磨くことで、論理的思考能力や問題解決力も同時に磨けます

独学でプログラミングを勉強する方法

入門と書かれた黒板

先述した通り、ITエンジニアだからといって必ずしもプログラミングを習得する必要はありません。しかし多くのITエンジニア職ではプログラミング知識が必要とされるため、勉強しておくことで幅広い職種に挑戦できます

ここでは独学でプログラミングを勉強する方法を、3つ紹介します。

参考書を読む

1つ目の方法は、参考書を読むことです。参考書は本屋さんやインターネットで手軽に購入できるため、負担なくプログラミングが始められます。

参考書を選ぶコツは、初心者向けで専門用語が少ないものを選ぶことです。参考書の中には初心者向けのものも数多くあり、プログラミング未経験の人でも学習できます

プログラミング初心者にお勧めの参考書をこちらの記事でまとめています。参考書を選ぶ際の参考にしてみてください!

YouTubeを見る

2つ目の方法は、YouTubeを見ることです。

「プログラミング 初心者」と調べれば、初心者向けのプログラミング学習動画がたくさんヒットします。動画と一緒に環境構築したりコーディングしたりすることで、プログラミング未経験であってもプログラミングが可能です。

YouTubeには、優良コンテンツから意味のないコンテンツまで様々な動画があります。YouTubeでの学習を成功させるコツは、多くの動画から自分に合った優良コンテンツを見つけることです。

Webコンテンツを利用する

3つ目の方法は、Webコンテンツを利用することです。

ゲーム形式や講義形式など、プログラミング学習用の様々なWebコンテンツが公開されています。スマホ1つで手軽に学習ができるものもあり、忙しい人でも隙間時間を活用して学習が可能です。

しかしWebコンテンツには、実践的な学習は難しいというデメリットがあります。そのため、他の学習方法と組み合わせることがおすすめです。

独学でプログラミングを学習するメリット

メリットの文字列

独学でプログラミングを学習するメリットは、2つあります。ここでは2つのメリットについて、解説します。

費用が抑えられる

独学でプログラミング学習する場合、学校やプログラミングスクールに通うよりも費用を抑えることができます。

参考書であれば2000円程度、YouTubeやWebコンテンツであれば0円から学習が開始できます。費用の負担が少ないため「向いていなかったら辞める」という選択もできます。

自分のペースで学べる

独学であれば誰にも縛られることがないため、自分のペースで学べます

学校などに通うと、カリキュラムに沿って勉強しなければなりません。独学であれば自分でスケジュールを設定するため「ここはじっくり学習しよう」や「ここは分かったから飛ばそう」というように、自分に合ったペースで自由に学習できるのです。

独学でプログラミングを学習するデメリット

バツ印を作る男性

独学でプログラミングを学習するデメリットは3つあります。ここでは3つのデメリットについて、解説します。

間違った知識を習得する可能性がある

独学でプログラミング学習した場合、間違った知識を習得する可能性があります。

例えばYouTubeで見た動画が、誤った内容を発信しているかもしれません。学習媒体の内容が合っていても、自分の解釈が間違っている可能性もあります。

そんな時に、誰も間違えた認識を訂正してくれません。そのまま間違えた認識が定着してしまい、いざITエンジニアになった時にミスをしてしまう可能性もあるのです。

学習ペースが遅い

自分のペースで学習できる反面、学習ペースが遅くなってしまうケースが多いです。

無駄な学習をしたり疑問点を解決するのに時間がかかったりと、多くの場合、予定よりも学習スケジュールが遅れます。

ITエンジニアへの就職・転職を目標としている場合、このスケジュールの遅延はライフプランへ大きく関わるデメリットとなります。

途中でつまずいて挫折する可能性がある

独学ではいくつかのつまずきポイントがあり、プログラミング学習を挫折してしまう可能性があります。

1つ目のつまずきポイントは、疑問点を解決できないことです。プログラミング学習を始めたばかりのころは、様々な疑問がでてきます。それらを一人で全て解決するのは難しく、挫折する人は多いです。

2つのつまずきポイントは、何を学習すればいいのか分からなくなることです。独学にはもちろんカリキュラムなどないため、自分で学習する内容を模索しなければなりません。

独学のプログラミング学習で挫折しないためのポイント

チェックマークが書かれた黒板

先述した通り、独学のプログラミング学習では挫折する可能性があります。挫折しないためにも、これから紹介する4つのポイントを抑えましょう

目的を明確にする

1つ目のポイントは、プログラミングを学習する目的を明確にすることです。

「プログラマーとして活躍する」や「自作のアプリをリリースする」など、明確な目的意識を持って学習に取り組みましょう。

多くの人は目的なしに行動できません。特にプログラミングは「何となく」で習得できるほど、簡単なものではないのです。目的を明確にすることで、プログラミングに対するモチベーションを保ち続けられます

とにかくコードを書く

2つ目のポイントは、とにかくコードを書くことです。

他のものづくりと同じく、プログラミングもとにかく実践することで上達していきます。「参考書を読むだけ」や「講義動画を聞くだけ」では、プログラミングができるようにはなりません。最初は参考書を丸写しするだけでもいいので、できる限りアウトプットすることが上達のコツです。

エラーで諦めない

3つ目のポイントは、エラーで諦めないことです。

プログラミングをしていると、様々なエラーが発生します。そこで諦めずにエラーを解決してこそ、プログラミングスキルが上達するのです。さらにITエンジニアに必要な、問題解決能力や論理的思考能力もエラー解決によって磨かれるのです。

ITエンジニアになっても、必ずエラーは発生します。プログラミング学習中にエラー解決に慣れておくことで、ITエンジニアになった後に慌てずに解決できます。

勉強会やセミナーに参加する

一人で勉強するだけではなく、時々勉強会やセミナーに参加することをおすすめします。

勉強会やセミナーに参加することで講師や受講生など、他のエンジニアと繋がれます。疑問点を聞けたり、学習仲間と励ましあえたりできます。他にもIT業界にコネクションができ、就職しやすくなったり案件を分けてもらえたりと、人脈作りができるのです。

独学以外に未経験者がITエンジニアになる方法

階段の上にある電球マーク

独学でプログラミング学習をするときに、挫折しないためのポイントを解説しました。しかしポイントを知っていても、独学で挫折してしまう場合もあります。

独学に限界を感じた場合、専門学校やプログラミングスクールに通うことがおすすめです。

専門学校に通う

プログラミングを学べる専門学校に通うことで、じっくりと時間をかけてプログラミングスキルが身に付けられます。専門学校の多くは、受講期間を2年〜4年ほどに設定しています。長い時間をかけることで、プログラミングスキルをしっかりと定着させられるのです。

しかしながら専門学校には、費用が高いというデメリットがあります。200万円ほどかかる場合が多く、時間と費用、どちらも余裕がある人でなければ通うのは難しいです。

スクールに通う

プログラミングスクールに通うことで、短期間で集中的にプログラミングスキルが身に付けられます。費用も20〜50万円ほどの場合が多く、専門学校に比べて格安でプログラミング学習が可能です。

またプログラミングスクールは、オンライン授業を開講しているところも多いです。受講時間も自由なため、仕事をしている人でも無理なく学習できます。

しかしプログラミングスクールの場合、数か月と短い期間で受講を終えなければなりません。高い学習意識を持って望むことで、エンジニアに必要なスキルを身に付けられます。

プログラミング初心者におすすめのプログラミングスクールをこちらの記事でまとめています。スクールに興味がある方は、ぜひ参考にしてみて下さい!

まとめ

ITエンジニアの需要が高まっていることや、独学できる環境が整っていることから、独学でITエンジニアを目指すことは可能です。

ITエンジニアに求められるスキルは様々ですが、プログラミングスキルを身に付けることで論理的思考能力や問題解決能力も鍛えられます。そのため、ITエンジニアになるにはプログラミングを勉強することがおすすめです。

独学でプログラミングを勉強する場合、様々な理由から挫折してしまう可能性があります。一人での学習に限界を感じたら、プログラミングスクールに頼ることも手です。

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