「未経験からプログラマーに転職できるだろうか?」
「具体的に転職するための方法が知りたい。」
「学習の方法やどの言語を学習するか分からない。」
本記事を読めば、このような疑問や悩みがより解決に近づきます。
私もIT業界を目指して、転職活動した経験があるので皆さんの気持ちがよく分かります。
転職に向けて何から取り組めば良いか、本当に迷いますよね。
未経験からプログラマーに転職する具体的な方法、プログラミング学習のやり方までを本記事で徹底解説します。
IT業界に5年程在籍したので、採用担当者が重視しているポイントは十分に理解しています。ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
プログラマー・エンジニアに転職するメリット
収入面ややりがい、需要を含めて、プログラマー・エンジニアは無くてはならない仕事です。大変な面も多いですが、将来性が高い仕事です。
ここでは、プログラマー・エンジニアに転職するメリットについてご説明します。
将来性が高い
プログラマーやエンジニアの仕事は将来性が高いです。
PCやスマートフォンは大きく普及しており、ショッピングや商品代金の支払いもスマートフォン1つで可能な時代です。オンラインでの勤務やコミュニケーションも増える中、これからさらに需要が高まるのではないでしょうか?
また、機械学習や人工知能などAI技術の発展により、仕事が無くなり雇用に対して影響が出てくると言われています。「今の自分の仕事が無くなるのでは?」と危機感を覚えている人も多くいるのではないでしょうか?
実際に「オペレーター関連」「部品の組立」「作業員」「システムの保守」など、総じて単純的な作業は需要が減って行くと見込まれています。
詳しくは以下のサイトをご参照ください。
参考: https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf
プログラマー・エンジニアの仕事は手に職をつけられるのがメリットです。
だだし、それには目安として最低3年間の下積みが必要です。乗り越えて実績とスキルがつけば、企業側から求められる人材になれます。
IT業界は求人数の割にスキルを持った人が少ないのが特徴です。
DODAの調査によると、2021年5月時点でIT・情報通信の有効求人倍率は業種別で5.63倍職種別で8.63倍と前年より多少は落ちていますが、他の業種を頭一つ抜いています。
参考 : 求人倍率は-0.03ptの1.85倍。求人数、転職希望者数ともに増加。転職希望者数の増加のほうが大きく、求人倍率は下降。 |転職ならdoda(デューダ)
人が足りていなのは明らかですが、あくまでも企業が「積極的」に求めているのは実務経験があるエンジニアです。一度入り込めれば、非常に将来性が高い仕事ですが、未経験者に対する入口は狭いのが大きなネックです。
未経験者が転職に成功した事例もあるので、やはり将来性は高い仕事でしょう。
スキルアップを実感できる
プログラマー・エンジニアの魅力はスキルアップを実感しやすい点です。
プログラミングの経験を積んでいくと、コードを無駄なく効率的に記述できるようになります。やはり、プログラマーの経験が少ないうちは少しの行で済むところを複数行に渡ってコーディングしてしまいます。
逆にスキルが高いエンジニアほど、無駄がなく読みやすいコーディングができます。
コードは目に見えるものなので、自分の成長が確かに分かるでしょう。
IT技術は日進月歩で進化しており、エンジニアとして生きていくためにはその進化について行かなくてはいけません。その分、身に付くスキルや知識は他の仕事よりも幅広く成長を実感しやすいでしょう。
実力に応じた収入を得られる
プログラマー・エンジニアはスキルレベルに合わせて収入が決まります。会社や各プロジェクトによっても異なりますが、自分が担当した業務やポジション、経験年数である程度は給与が明確に決められている場合が多いです。
職種ごとの平均年収をまとめましたので、ご参照ください。
職種 | 平均年収 | 備考 |
プログラマー | 425万円 | 30歳時の年収(420万円前後) |
システムエンジニア | 450万円~500万円 (制御・組み込みの場合) | 20代 : 432万円 30代 : 480万円 |
プリセールス | 599万円 | 20代 : 360万円30代 : 552万円 |
プロジェクトマネージャー | 670万円(Web・オープン系) | 20代 : 414万円30代 : 625万円 |
実力が上がればより専門性が高い仕事やお客様よりで上流の仕事を担当でき、確実に収入アップが見込めることが分かります。
システムエンジニアやプロジェクトマネージャーなど、顧客折衝や管理的な仕事にステップアップができれば高収入が見込めるでしょう。
参考サイト :
ITエンジニアの平均年収ランキング!1~5位を発表|求人・転職エージェントはマイナビエージェント (mynavi-agent.jp)
平均年収.jp|IT系平均年収一覧 (heikinnenshu.jp)
副業しやすい
副業のしやすさはプログラマーやエンジニアの魅力です。実際に、多くのエンジニアがクラウドソーシングサイトなどを使用して副業をしています。クラウドソーシングサイトでは、システム開発やWeb制作などエンジニアの経験をいかせる求人が多くあります。
クラウドソーシングサイト「Lancers」を例に上げると、Webサイトの制作やPHPを使用したバックエンド開発が非常に多い印象です。それ以外にもシステム開発の経験をいかせる案件は多くあります。
それ以外にも、フリーランスエージェントから仕事の紹介を受けているエンジニアも多いです。
当然ですが、副業をスタートするためには案件を受注する必要があります。クラウドソーシングサイトを使う場合は、提案をして多くの応募者の中から選ばれる必要があります。
副業やフリーランスで最も重要なのが営業力です。社会人経験があれば、ある程度のビジネスマナーや営業スキルは身に付いているもの。
営業力があれば、スクールで学習した実務未経験者でも案件を受注しているケースが多いです。もちろん、社会人経験がなくてもスクールなどで学んで「案件をこなせるだけのスキル」があれば工夫次第で案件は獲得できます。
副業を検討している方で営業力に自信がない方は、提案の方法や自己PRの方法を周囲に相談してみると良いでしょう。
実務未経験者も多く応募しているので、エンジニアの実績があればより案件は受注しやすいです。ただし、副業は本業に影響が出ない範囲に留めておくのが重要です。会社の副業規定は必ず確認しましょう。
プログラマー・エンジニア転職に関する基礎知識
プログラマー・エンジニアの転職を目指す上で、自分が希望しない誤った求人に応募するのは避けなくてはなりません。
転職を成功させる上で、これだけは知っておくべき基本的な知識を厳選して紹介します。
内容を理解することで、これからどのような仕事を目指すべきかが明確になります。
ぜひ参考にしてください。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
結論から言いますと、両者は全くの別物です。
システムエンジニアは、どのようなシステムを作るかをお客様と打ち合わせたり、システムの設計をしたりするのがメイン業務です。合わせて、チームのマネジメントも担当します。
対して、システムエンジニアが書いた設計書をベースに、コーディングするのがプログラマー。何となく黙々と作業するイメージがありますが、コミュニケーションが非常に大切な仕事です。
周囲と意思疎通ができないと、1人だけ方向性が全く違うものを作ってしまいます。結果的に後から大幅な修正が必要になる恐れがあります。
家を建てることを例にすると、家の構造を決定する「設計士」がシステムエンジニア。
「大工」がプログラマーです。
- システムの仕様決定(システムエンジニア)
- 設計(システムエンジニア)
- コーディング(プログラマー)
以上のように、大まかな業務手順と役割が決まっています。
システムエンジニアはお客様よりの上流工程。
プログラマーはコーディングがメインの下流工程。
といったイメージです。
自社開発と受託開発
自社開発は簡単にいえば、システムの企画・設計・開発・テスト・運用までを自社が主導で行う企業です。
自社開発のメリットは、幅広く業務を経験でき担当する業務の割り振りを自社だけで決められること。企画や設計などの上流工程を経験できるチャンスが多く、自分の市場価値が上がりやすい環境と言えます。
開発するシステムに自分の考えを反映させやすく、成長が実感しやすい環境でしょう。
そのため、応募者からの人気が高く就職が難しいのが特徴です。実務未経験者は、しっかりと言語の基礎を学習して、ポートフォリオを作成しないと就職は厳しいでしょう。
受託開発は、依頼元の企業が「作成したいシステムの概要」をまとめて、システム開発会社に依頼する形態です。
働き方の特徴として、開発は自社の指揮の元で行われ成果物に対して報酬が支払われます。
メリットは指揮命令権が自社にあるので、新人や経験が少ないエンジニアの教育をしながら仕事ができることです。完全にお客様(クライアント)の指示で作業をするSES形態とは異なり、案件にもよりますがプログラミング(製造工程)までは経験できる可能性が高いでしょう。
デメリットは仕事を選べないことです。中には、短期の案件や単純作業で実績が積めない場合もあります。
また、受託開発は「誰がどの仕事を担当するか」が明確に決められて制限が厳しいです。そのため、プログラマーはコーディングのみで設計の仕事に関われないケースが多いです。要するに、基本的に1度割り振られた仕事以外は担当できないということです。
対して、自社開発はどちらかと言えば、「みんなで設計してみんなで開発しよう」というイメージで制限が緩めです。
言語によって収入に違いが出る
プログラマー・エンジニアは使用するプログラミング言語によって、収入に差が出ます。
開発するシステムや需要の面が言語によって異なるからです。
言語ごとに平均年収をまとめましたので、ご参照ください。
言語 | 20代 | 30代 |
R | 476万円 | 569万円 |
Java | 380万円 | 505万円 |
PHP | 361万円 | 467万円 |
JavaScript | 378万円 | 497万円 |
Perl | 405万円 | 555万円 |
Python | 403万円 | 505万円 |
出典 : TECH Street
2020年プログラミング言語別年収ランキング – TECH Street (テックストリート) (tech-street.jp)
R言語は、統計解析やデータ分析などを得意とする言語です。
全ての言語の中でもっとも年収は高いですが、やや求人数が少ないのがデメリットです。
他の言語に比べて、JavaやPHPなどの収入はそこまで高くありませんが、Web開発システムで使用する言語は求人数が多いのが特徴です。
したがって、実務未経験者でも仕事につけるチャンスは十分にあります。
開発現場に入り、最初のキャリアでしっかり実務経験を積むには非常に有効な言語です。
参考サイト :
求人数について Nojov – プログラミング言語別求人数ビューア (kou-pg.com)
30代以上から未経験で転職するには
30代以上で、未経験からプログラマーの転職を目指すにはそれなりの覚悟が必要です。
20代後半に差し掛かると、指導力やマネジメント能力も求められてくるでしょう。
実務経験があれば採用される可能性は上がりますが、基本的に転職は厳しいです。
しかし、30代以上の実務未経験者が採用されたケースは多くあります。
長期戦にはなりますが、決して転職は不可能ではありません。
コミュニケーション能力や熱意、人間性をアピールする
30代で実務未経験からIT業界に転職するには、20代には無いスキルをアピールする必要があります。同じ実務未経験者という条件なら、企業は確実に20代を採用するからです。
しかし、20代にはない30代にあるアピールポイントは実はたくさんあります。
- 社会人経験で培ったコミュニケーション能力や人柄
- 仕事に対する熱意
- ストレス耐性
- 基本的なビジネススキル
- IT業界以外の業務知識
- マネジメント能力
20代には吸収の早さや体力面などのメリットはありますが、30代には「経験」という武器があります。年齢的にプログラマーで働く最後のチャンスなので、仕事に対する熱意は非常に期待できるでしょう。
また、30代はIT業界以外の仕事で身に付けた「業務知識」を持っていることが魅力です。システム開発はプログラミング技術だけでなく、開発するシステムに関する知識が必要です。例えば、金融系のシステムを開発するなら金融系の知識。医療系のシステムなら医療の知識というイメージです。
こういった業務知識を仕事しながら身に付けるのは大変なので、重宝されます。システム開発は未経験でも、異業種での経験を買われて採用されるケースは非常に多いです。
ポートフォリオを充実させる
プログラマーとして企業に転職するためには、ポートフォリオを充実させてスキルの証明と自走力をアピールする必要があります。厳しいことを言えば、実務未経験からIT企業に転職するには20代でも30代でも大変です。
年齢が若いほど有利ですが、どの年代からでも新卒からプログラマーで働いてきた人との差を埋める努力をする必要があります。新卒採用ではなく転職の中途採用なので、若くても即戦力のアピールが必要です。
とくに、30代以上からプログラマーを目指す方にとってポートフォリオは必須です。30代以上ともなると、最低限一人称でコーディングできるスキルが求められます。そこが20代とは異なる点です。
しかし、全くの未経験者が一人でポートフォリオを完成させるのは至難の業です。スクールやWebサービスなど質問ができる環境に身を置くのは、学習を継続させる上で大切でしょう。
まずは、つまずきながらでも良いので、可能な限り自分の力で動くアプリを完成させましょう。大切なのは分からない所を放置するくせをつけないこと。どんどん不明点が積み重なっていき、確実に挫折につながります。
1つのアプリを完成させたら、プログラミング言語やアルゴリズムの知識など基礎が身についているでしょう。次にポートフォリオをより充実させるため、新規機能を追加していきましょう。
大切なのは自分の頭で考えて、よく調べること。
システム開発の現場では、分からないことを手とり足取り教えてもらえません。
自分で調べて問題点を解決する「自己解決能力」が重視されます。
したがって、暗記にかたよった学習ではなく理解することが重要です。その上で「検索して調べる力」や「不明点を適切に聞ける質問力」を磨くことも合わせて意識しましょう。
可能な限り自分のキャリアと近い会社を選ぶ
転職は企業が求める経歴といかにマッチしているのかが重要です。就職活動は時間との勝負で、やみくもに求人に応募しても結果はついてきません。自己分析を行い、「どのような企業であれば自分の能力を発揮できるか」を把握しましょう。
就職活動は働いていない期間が長くなるだけ不利になります。働いていない方は、数だけ受けても内定がとれなければブランクが増えるだけです。コミュニケーション能力や人間性と同様に、受ける企業の見極めは重視しなければいけない点です。
転職エージェントに登録すれば、応募書類作成の手伝いから面接対策や応募先企業の選定までをしっかり行ってくれるのでおすすめです。応募の代行までしっかり行ってくれるので、効率良く活動できます。
転職活動の経験が少ない方や在職中の方は、転職エージェントの利用を検討してみてはいかがでしょうか?
転職を成功させるために
実務未経験から転職を成功させるには、プログラミングの学習が必須であることはご理解いただけたと思います。ここでは、学習のポイントを「Webサービス・書籍で基礎学習」、「ポートフォリオの作成」、「スクールの活用」に分けてご説明します。
まずはWebサービス・書籍で基礎学習
まずは、Webサービスや書籍で基礎学習をしましょう。
Webサービスは必ず質問対応をしているものを選ぶことが重要。プログラミングに関して、右も左も分からない状態で完全に独学は難しいからです。
質問ができれば的確な回答やアドバイスが受けられるので、Webサービスを選ぶ際の参考にしてみてください。
書籍は1度通し読みをして中身の概要をつかみ、分からない箇所を調べる辞書本代わりに活用すると良いでしょう。コードを実行確認して最後まで終わらせても、書籍は全てを丁寧に解説しているので暗記中心の学習になりやすいからです。
情報に信頼性があるのが書籍の良い所です。システム開発現場の第一線で活躍した、実績のあるエンジニアが書いているケースが多いので中身は非常に参考にできます。Google検索では情報が古く正確な答えが得られない場合もあるので、学びたい言語の書籍を2~3冊購入しておけば無難です。
書籍の選び方が分からなければ、評判が良い書籍を購入すれば問題ありません。プログラミングの学習経験が少ない内は、どの本が良い本か見分けるのが難しいからです。amazonであるなら、書籍ごとにユーザー評価や分野別の売り上げランクがつけられていますので参考にしてみてください。
質問対応がしっかりしているWebサービスと書籍で、基礎を徹底的に学習しましょう。
ポートフォリオを作成する
自作アプリなどのポートフォリオ作成は、プログラマーを目指している多くの転職希望者が行っています。実用性があり企業から評価されるものを作らないと、他の応募者との競争に勝てません。
作り方のポイントは、以下の通りです。
- 簡単な物で良いので複数ポートフォリオを作る
- 作ったアプリをアップグレードさせる
- 設計書を作る
ポートフォリオは1つではなく、できるだけ多く作ると良いでしょう。
面接で「システム開発の実績はありますか?」と聞かれた時に、複数の実績を提示できた方が評価は上がります。
他の応募者と差をつけるには、多くの開発実績をアピールするのが有効です。ポートフォリオは簡単なものでも良いので、後で新規機能を追加できるように型を作るようなイメージで複数個作ってください。
次に、その作ったポートフォリオ1つ1つに機能を追加して、どんどんアップグレードしてください。
また、アプリ単体に対して設計書があれば即戦力をアピールでき、さらに評価が上がります。設計書のテンプレートを見て、実物をイメージする所からスタートさせてみましょう。
例えば、以下のサイトを参考にしてみてください。
参照 : 仕様書・設計書テンプレート | 基本設計書・詳細設計書サンプル | ビズルート (bizroute.net)
「実務は未経験。でもシステム開発の実績は豊富」という状態を作れるのがベストです。
スクールを活用する
スクールの就職成功率は非常に高いのが特徴です。就職率が高い理由は2つあり、1つ目は徹底したサポートで挫折する人が少ないから。2つ目は、独学よりも即戦力に近いスキルを身につけられるからです。
挫折力の低さは、スクールの最大の魅了と言っても過言ではありません。いくら良い教材を手に入れても、挫折して学習を辞めてしまってはむだになってしまいます。
これまで全くプログラミングやIT関連の技術を勉強したことがない場合、途中で挫折してリタイアする可能性は高いでしょう。理由としては、スタートの環境構築の段階でも苦労する場合が多いからです。ある程度、知識がある人でも学習がスムーズに行かずにどこかでつまずきます。
その時に力になってくれるスクールのサポート力は、プログラミング初心者にとって非常に心強いでしょう。
カリキュラムに関しても企業から求められている技術を徹底分析して組まれているので、就職に必要なスキルを網羅的に学べます。就職活動で「もう少しあのスキルがあれば」と後悔することは少ないでしょう。
独学にはないスクールの最大の魅力は、経験豊富なエンジニアの存在です。今後のキャリアパスやスクールの学習以外に勉強した方が良いことなど、カリキュラム以外の悩みに関しても適切にアドバイスをくれます。
完全に独学するよりも、講師である現役エンジニアとコミュニケーションをとる機会が多いのでより実践を意識した学習が可能です。
IT資格を取得する
本音を言えば、資格よりもポートフォリオを充実させた方が就職にはつながりやすいです。
しかし、求人票で○○資格取得者尚可(優遇)と記載されているのをみたことはないでしょうか?資格を取得していれば、応募者が最終的に何名かに絞られた時に有利に働くケースはあります。
資格には国家資格と各メーカーが主催しているベンダー資格があります。国家資格が幅広くIT技術全般に関して出題されるのに対して、ベンダー資格は特定の製品知識や技術が問われます。
会社によって資格手当を支給するところがあるなど、基本情報技術者試験や応用情報技術者などを持っていれば、もちろん優遇されるでしょう。
しかし、あなたがどのような会社に就職したいのかある程度決まっていれば、ベンダー資格をおすすめします。ベンダー資格の方が国家資格よりも特定の技術ごとに深く技術を学べます。国家資格とベンダー資格を比べた場合、どちらが実務に直結しているかと言えばベンダー資格です。
極端に言えば、国家資格が「広く浅く」なら、ベンダー資格は「狭く深く」というイメージです。資格の数は多いので、どれを取得すれば選びきれないでしょう。
その時は、あなたが志望する企業がどのようなツールや言語を使用しているかを調べてみましょう。
例えば、データベースはオラクルをメインに使っているなら、オラクルマスターの資格を狙うと有利に働くケースが多いです。的外れな資格を取ってもアピールにつながらずに、受験費用と時間をムダにするので本当に取るべき資格かを見極めましょう。
比較的、幅広く使用でき汎用性が高い資格を紹介しますので参考にしてみてください。
(国家資格)
資格名 | 特徴 | 備考 |
基本情報技術者試験 | ・上位者の指導下でシステム開発業務を行えるかを判定する・企業経営からプログラミング言語まで幅広いスキルを問う | 合格率(約30%) 午前・午後試験ともに60%以上の得点率で合格 |
応用情報技術者試験 | ・業務経験5年ほどの中堅プログラマーが対象・上位者の方針を理解して、自らで業務を行えるかを判定 | 合格率(約20%)合格基準は基本情報と同様 |
試験内容をみると単なる暗記ではなく、思考力を試す問題も多いです。
実際に、筆記試験で基本情報技術者の問題が使用されるケースも多いので勉強して損はないでしょう。
資格を取得しても即戦力の証明にはなりませんが、実際の仕事では基本情報や応用情報で出題される内容は知っていて当然です。参考書を2回~3回ぐらい読むだけでも役立ちます。
応用情報まで持っているプログラマーは中々いないので、書類選考で有利になる可能性は十分にあります。
(ベンダー資格)
資格名 | 特徴 | 備考 |
オラクルマスター | ・日本で約半数のシェアを誇るDBのスキル・リレーショナルデータベースとSQLの基本が同時に身に付く | オンライン試験有り (SQL基礎より) |
AWS認定資格 | ・AWSを導入する企業が増えたので、取得すると評価が高い・基礎からプロフェッショナルレベルまで幅広く試験がある | ・1回目の試験が不合格でも2回目は無料で受けられる・オンライン受験有り |
システム開発の現場でデータベースは必ず使用します。オラクルという1つの製品に特化しているので、まとまった知識が手に入ります。
AWSは、クラウドサービスの1つです。企業は自社にサーバーを置く形態ではなく、クラウド上でデータを管理するようになりました。インフラエンジニアに推奨される資格ですが、AWSと連携しているシステムは多いのでプログラマーが取得しても一定の評価につながります。
資格を取得して、プラスアルファのスキルをアピールすることで他の応募者と差別化をはかりましょう。
まとめ
未経験からプログラマーに転職する一番のポイントは、やる気とコミュニケーション能力です。いくらスキルがあっても、意欲が伝わらずに入社してすぐに退職してしまうと疑いを持たれると面接を突破するのは難しいでしょう。
やる気とコミュニケーション能力のベースがあって、はじめて学習したスキルが転職活動でいきます。独学で基本的な学習をしたら、周りとコミュニケーションがとれて刺激を受けながら成長できる環境を見つけてみてはいかがでしょうか。
「ポートフォリオを少しでも充実させる。」
「1つでも資格を取得する。」
現状より1歩でも成長する気持ちがあれば、転職成功に近づくでしょう。