「フリーランスに興味はあるけど働き方が分からない。」
「おすすめの仕事は?」
「フリーランスになる前にやるべきことは?」
このような気持ちを抱えていないでしょうか?
私もフリーランスに興味はあったものの、中々一歩を踏み出せなかったので気持ちは非常に理解できます。
最初は分からないことが多く、不安な気持ちを抱える場面は多いでしょう。
それでも、スキルや実績がつき働き方に慣れてくるとフリーランスになって良かったと思う日は確実に来ます。
本記事では、主に以下の内容を解説します。
- フリーランスの働き方について(個人事業主との違いも合わせて説明)
- おすすめのフリーランスの職種
- フリーランスになる前の準備
- フリーランスのメリット・デメリット
内容を理解していただければ、フリーランスとして働くための基本が身に付き、第一歩がスムーズに踏み出せるでしょう。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
フリーランスとは?個人事業主との違いも合わせて解説
ここでは、フリーランスの働き方について説明します。
フリーランスの定義からどのような働き方(種類)があるかを説明し、
個人事業主との違いまで解説します。
フリーランスの働き方
フリーランスの定義
(独立系)フリーランスは会社など組織に属さずに、自分の専門スキルをクライアントに提供して報酬を得ている人を指します。
日本のフリーランスは、全労働人口の24%である1,670万人で今後も増加傾向の見通し。(ランサーズ調べ)
参考サイト :『フリーランス実態調査 2021』を発表 | ランサーズ株式会社コーポレートサイト (Lancers,Inc.)
会社員は毎月決まった日に給料を支給されますが、フリーランスは成果物に対して報酬が支払われるので、収入は月ごとに一定しないケースが多いです。
要するに、期日までに品質の高い成果物を納品することで評価や信頼を得ている働き方と考えて良いでしょう。
基本的に通勤の必要はなく、自分の好きな時間・場所で働けるので自分の予定を優先させやすいのがメリット。
ただし、会社に所属していないので業務以外の全てを自分で責任を持ち行う必要があり、精神的に負担を感じる場面もあるでしょう。
本業以外の業務も多いので、スケジュールを管理する力や遂行力はフリーランスにとって非常に大切です。
フリーランスの種類
フリーランスと言ってもさまざまな働きがあるので、代表的なものを紹介します。
▼ 副業系すきまワーカー
副業系すきまワーカーの特徴は本業があること。
本業のかたわら、収入の足しにするために副業を行うイメージです。
要するに、本業である会社員の収入が主であり、副業の収入で生計を立てることは考えない働き方です。
▼ 複業系パラレルワーカー
雇用形態を問わず、2社以上の企業と契約ベースで働いている人を指します。
複数の会社で働くので、人脈構築ができることやさまざまな経験を積めるのでスキルアップを実現しやすい働き方です。
▼ 自由業系フリーワーカー
自由業系フリーワーカーは、特定の勤務先ではなく複数の企業で仕事をしている人です。
複業系パラレルワーカーと似ていますが、自由業系フリーワーカーの方が専門性プロフェッショナルな位置付けで高待遇の場合が多いです。
▼ 自由系独立オーナー
個人事業主や法人経営者として勤務している、フリーランスの収入は76%のオーナーを指します。
参考サイト : フリーランスの意味は?フリーランスの実態と類似の6つのキーワード | ノマドジャーナル (nomad-journal.jp)
個人事業主との違い
そもそも個人事業主は「税務上の所得区分」を指しているので、働き方を指しているフリーランスと比較するのは難しいです。
端的に言えば、企業に雇われず法人を設立しないで事業を行っている場合は、「個人事業主」です。
よって、フリーランスと個人事業主と呼んでも大きな違いはありませんが、呼び方を分けなくてはいけない職業もあります。
例えば、法人を設立していないで農業・漁業や個人商店を営んでいる人は「個人事業主」と呼ぶ必要があります。
理由としては、フリーランスは専門スキルを用いてクライアントから案件を受注して業務を行う意味合いが強く、これらの職業とは基本的に異なるからです。
そこまで深く考える必要はありませんが、念のため覚えておきましょう。
おすすめのフリーランスの職種を分野ごとに紹介【方向性が定まっていない方へ】
フリーランスの仕事内容は、これまでの経験をいかせる仕事であれば問題ありません。
例えば、システム開発に長年携わっていた方なら、プログラマーやシステムエンジニア等の案件を獲得して仕事をするの基本でしょう。
しかし、フリーランスになろうと決意しても、これといった実績がなくてどのような仕事をしていくか方向性が定まっていない人もいるでしょう。
ここでは、フリーランスの職種を紹介していきますが以下の条件で選んでいます。
- スクールなど勉強する環境がある
- 比較的求人数も多い
- 未経験者やロースキルの方でも案件を獲得しやすい
総じて、Webに関するフリーランスの需要は高まっているので、スキルを身に付ければ仕事につながるケースも多いでしょう。
実績を積みながらスキルアップすれば新しい分野の仕事にも挑戦できます。
未経験でもまずは案件を獲得して、少しずつ実務経験を積むことを意識しましょう。
IT分野
Webプログラマー
クラウドソーシングサイトなどの募集状況を見ると、Webプログラマ―の案件は非常に多いです。
また、実務未経験者のフリーランスでの案件獲得までをサポートしているスクールは多く、主にWeb系開発言語の「PHP」や「Java」などを教えています。
募集状況やスクールの学習内容をみても、需要が高く目指しやすい職種でしょう。
Webコーダー
Webコーダーとは、HTMLやCSS、Javascriptで、Webサイトのコーディングを行う職業のことを指します。
Webプログラマーとの大きな違いは、内部システムの開発をほとんど行わない点です。そのため、要求される技術レベルはWebプログラマーと比べてかなり低く、初心者からフリーランスを目指しやすい職種と言えます。
Webコンサルタント
インターネットでビジネスを展開する企業に対して、戦略を立てたり、具体的な戦術を実行したりする職業です。
検索上位に表示させるために行うSEOと呼ばれる作業の知識やWeb上の集客には欠かせないWeb解析の知識等が必要になります。
スマートフォンアプリエンジニア
デスクトップアプリは減少傾向にあるので、スマーフォンアプリの需要は高いです。
案件獲得にはある程度の実務経験が必要ですが、スキルさえあれば比較的案件は獲得しやすい状況に変わってきています。
ただし、完全未経験では厳しいので、スクールやWebコンテンツでの学習は必須です。
仕事を受注するためには、多くのスマートフォンアプリを自作した経験をアピールすると便利です。
Udemyという学習サイトでは、アプリ自作をサポートしている講座が多くあります。
基本を身に付けるために、ぜひ参考にしてみてください。
参照 : https://www.udemy.com/course/react-native-ios-android/
クリエイター分野
Webデザイン
Webプログラマ―と同様、案件が非常に多く未経験でも案件は獲得しやすいです。
学習する環境も多いので、センスを生かして仕事をしたい人にはおすすめします。
Webデザインはロゴやバナー、サイトデザインなど。
幅広く案件があるので、得意分野を見つけてスキルを磨いていきましょう。
サイト制作
サイト制作はWordPressによるホームページ制作やLP制作の案件が多いです。
HTMLとCSS、JavaScript、PHPはスキルとして確実に求められます。
書籍や学習サイトを使用してできるだけ早く基礎を身に付けて、「自分でサイトを構築しながら」スキルを深めて行きましょう。
クライアントに提示できるポートフォリオを作成し、即戦力に近い状態に持っていけば仕事を受注できる可能性は十分にあります。
Youtuber
動画サイト「YouTube」で動画を配信し、広告や企業案件などから収入を得るような働き方がYouTuberです。
YouTubeは、今や全世界で23億人以上のユーザーがいると言われています。そのため、多くの企業が広告を出したり、案件を打ったりしています。
YouTubeは誰でも始められます。そのため、多くの方に登録者を増やすことで大きな収入を得られるチャンスがあるのです。
カメラマン
フリーランスのカメラマンは、自身が撮った写真を誰かに売ることで収入を得る働き方です。
近年では、ネット上で自身の画像を簡単に売ることができるので、フリーランスカメラマンとしての活動を比較的簡単に始めることができます。
趣味で写真を撮るのが好きという方も多いのではないでしょうか。このような方は、過去の写真を売ってみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
ライティング関連
Webライター
インターネット上に表示されるさまざまな分野の記事を書く仕事です。
そこまで専門的なスキルは必要としないので、未経験でも案件を受注しやすいのが特徴です。
- 基本的な文章スキル
- SEOの知識(検索結果の一覧で上位に表示させる)
- WordPressの操作
- ポートフォリオ
- 執筆する分野に関する知識
以上のスキルや経験があれば、状況にもよりますが継続的に仕事はあります。
収入は「書いた文字数×文字単価」で決定するので一概に断言できませんが、副業でも10万以上稼いでいる人は多くいます。
テクニカルライター
テクニカルライターは専門的なスキルを生かして記事を書くライターで、製品のマニュアルや英語で書かれた技術に関する文章を翻訳する仕事です。
文章の上手さも大切ですが、それ以上に難しい専門的な分野を誰が読んでも分かりやすくまとめる力が求められます。
Webライターと同様、案件は多いので選択肢の1つに入れても良いでしょう。
アフィリエイター
アフィリエイターは、企業が販売している商品やサービスを自身のメディアで紹介し、それが購入された場合に報酬が得られるという働き方です。
自身のメディアに多くの人を集めるまでに時間がかかる一方で、一度多くの人を集められれば安定して収入を得られることも特徴です。
また、企業の案件はASPと呼ばれるアフィリエイトサービスに登録することで簡単に受けることができます。そのため、まずは自身のメディアを作成し、このサービスに登録することから始めてみてはいかがでしょうか。
編集者
編集者の仕事は幅広く、主にコンテンツの企画からライターが書いた文章の編集とプロジェクトの進捗管理まで行います。
文章スキルや企画力、多くのライターと接するのでコミュニケーション力が求められます。
ライターを経験を生かして編集者にステップアップしているケースが多いので、目指すのであればライティングの実績をつけましょう。
こちらの記事で、フリーランスの職種を一覧で紹介しています。もっと色々なフリーランスの種類を知りたいという方は参考にしてみてください。
未経験の方におすすめの職種
ここでは、未経験からフリーランスとして働き始めたいという方向けに、おすすめの職種を紹介します。
Webプログラマー
まずは、Webプログラマーです。
理由はその需要の高さと安定性にあります。まず、現状プログラマーの数が圧倒的に足りていません。そのため、Webアプリケーションの作成などのフリーランスWebプログラマー向けの案件が年々増加しています。
また、Webコーダーのようにノーコードツールのような新たなサービスによって代替される可能性も低く、単価も高い傾向にあります。
プログラミングの技術を習得するのに時間はかかるものの、一度フリーランスWebプログラマーとして働ければ、安定した高収入を長く実現しやすいです。
最短で未経験からWebプログラマーを目指すのであれば、プログラミングスクールに通ったり、Web開発会社に就職したりすることがお薦めです。
Webライター
まず、他の職種と比べて、難易度の高い技術を習得しなくても、始めやすいのがWebライターと言えます。また、自社のメディアを運営する企業が増えており、フリーランスのWebライターに記事作成を依頼するケースも多いです。
ただ、始めてすぐの内は、単価が低く、思ったような働き方が実現できない可能性も高いです。そのため、案件を数多くこなしたり、SEOの知識と組み合わせたりすることで単価をあげる必要があります。
Webライターは、未経験で今すぐ稼ぎたいと考えている方には、お薦めの職種と言えます。
フリーランスになる前に確実に行わなくては行けないこと
会社員時代とは違い、やるべきことは自分ではやらなければいけません。
時間や働く時間の自由度は高いのですが、そこがフリーランスの厳しい面です。
また、収入も保証されているわけではないので、十分にリスクを考慮する必要があります。
会社を完全に辞めてしまう前に、スキルアップの努力をした上でしっかり収入を得られるか明確にする必要があるでしょう。
フリーランスになって継続的に収入を得られる状態かを明確にする
もし、会社を辞めてフリーランスになるか検討していたら、今のスキルで継続して収入を得られるかを明確にすべきでしょう。
フリーランスには「自分のスキルと実力で収入を得る」という働き方の特性があります。
収入を得るには、案件を獲得するだけではなく納品までしっかりと行わなればいけません。
もし、希望している案件に対してあなたのスキルや実力がかけ離れている場合は、いきなり会社を辞めることはおすすめしません。
会社とは違い、常に自分ができる仕事があるとは限りません。
案件を継続的に獲得できて、業務でしっかり結果を出せる見通しがついてからフリーランスになりましょう。
スムーズに仕事に入れるようにスキルを身に付ける
フリーランスになれば業務以外の必要なことは全て自分で行わなければならず、特に開業直後は慣れていないので多忙です。そのため、スキル取得の勉強時間は中々確保できないと思っても良いでしょう。
フリーランスは基本的に1人で業務を行うので、不明点やトラブルは自分解決する機会が多いです。前もって身に付けているスキルや知識があればあるほど、調べる速度も精度も確実に向上します。
結果的に納品までスピーディーに行えるので、クライアントからの評価アップにつながるでしょう。
逆に、前提知識が少ない分野が多いと調べて解決するまでに多くの時間を費やします。
スムーズに仕事に入るためにも、ある程度は時間に余裕があるうちにスキルアップのため勉強しておきましょう。
すぐに仕事に入れるように働く環境を作る
繰り返しますが、フリーランスになった開業直後は非常に忙しいです。
仕事に入ってから困らないように、働く環境は前もって作っておきましょう。
- PCの購入。(モニターを二つ用品すると、作業用と調査用に分けられ便利。)
- ChatWorkやZoomなどの連絡ツールのインストール。
- 事務用品一式。
など、必要な物をピックアップして用意しましょう。
また、案件を獲得するためにクラウドソーシングサイトとフリーランスエージェントへの登録は前もって確実に行ってください。
登録する際のプロフィール入力を魅力が伝わるようにしっかり行うことが、仕事の受注につながります。フリーランスになって時間が取れなくなる前にアピールポイントを十分に整理して魅力的なプロフィール文を作成しましょう。
必要な手続きの一切を終わらせる
フリーランスになる前には、必要な手続きをしっかり済ませることが必要です。
主に必要な手続きは以下の2点です。
- 開業届を提出する
- 確定申告を行う
フリーランスとして働くのであれば、原則として事業開始の1カ月前に税務署へ開業届を提出する必要があります。
フリーランスになった後からでも可能ですが、忘れずに行いましょう。
ちなみに、開業届の用紙は国税庁のホームページからダウンロードできます。
確定申告は1年間の収入を計算して、所得税を税務署におさめることです。
種類は「青色申告」と「白色申告」があります。
青色申告は白色申告に比べると、難易度が高いのが特徴です。
非常に手続きが複雑なので、時間を浪費するよりは対応可能なフリーランス専用のエージェントもしくは税理士に相談しても良いでしょう。
白色申告はスポットの案件や単発の仕事が対象です。
フリーランスとして、継続して収入を得るのであれば青色申告が良いでしょう。
青色申告は「青色申告認証申請書」を「開業届」と一緒に税務署に開業2カ月以内に提出する必要があります。
他には、会社の健康保険から国民健康保険の切り替えを忘れないようにしましょう。
用紙のダウンロードや手続きに必要な書類などは、公式サイトを参照にしてください。
クレジットカードやローンを組む
クレジットカードやローンを組むのなら、会社員のうちが良いでしょう。
フリーランスになると社会的信用が落ちるので、審査に通りづらくなるからです。
実績がない分、開業初年度はとくに信用が下がるので確実に行いましょう。
税金や保険、年金関係について確実に理解する
会社に所属している時とは違い、手続きや経理を含む事務処理は全て自分で行う必要があります。とくに、税金や保険、年金関係についてはフリーランスで働く場合は確実に理解する必要があります。
仕事に必要なスキルを取得するのと、同時進行で基本的な知識は学んでおきましょう。
こちらの記事で、フリーランスの保険について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスの代表的なメリットとデメリットへの対策
人によってフリーランスを目指している事情は違うので、何をメリットと感じるか、デメリットと感じるかは違います。
フリーランスには多くのメリット・デメリットがありますが、ここでは多くの人に共通するものを厳選して説明します。
内容を理解していただき、自分がフリーランスとして本当に働いていきたいかの検討材料にしてください。
フリーランスの主なメリット
フリーランスのメリットの1つは、業務量を調整できワークライフバランスを保てることです。
要するに、会社員は与えられた仕事をひたすらこなすのに対して、フリーランスは仕事内容も量も自分で決められるので、プライベートな時間を多く持てます。
1度切りの人生を大切な人と多く過ごしたければ、非常にメリットがある働き方でしょう。
フリーランスはキャリアパスも自分で選択できるので、より希望の働き方を実現できます。
個人で仕事を行うのでその分責任は大きくなりますが、案件1つをやりとければ大きな成長を実感できるでしょう。
フリーランスの主なデメリットと対策
フリーランスの最大のデメリットは、収入が安定しないことです。
クライアントの状況により、案件が突然なくなるケースや仕事が見つからず稼働がゼロの場合も十分にあり得ます。
フリーランスは「働いた分だけ収入が手に入る」働き方の性質があり、会社員のように有給休暇もありませんし賞与もありません。
したがって、スキルや実績がまだ少ない場合は最初から安定した収入を得られないことは覚悟する必要があるでしょう。
何も考えずに会社を辞めるのではなく、しっかりリスクを分析して十分に対策を考える必要があります。
例えば、
「プログラマ―の実績が少ないので、会社を辞めずにまずは副業程度にしよう。」
「アルバイトと並行してスキルアップしながら、業務に励もう。」
「未経験なので、まずはどこかの会社で実務経験を積んでからフリーランスに。」
など、リスクに対して十分な対策を立てましょう。
まとめ
フリーランスにはさまざまな働き方がありますが、安定して稼ぎるようになれるかは自分の腕次第です。
案件をこなすための実力がなければ、あっという間に取り残されてしまうでしょう。
「フリーランスは自由だし楽そうだから」と安易に飛びつくのは本当におすすめしません。
逆に、やりたい仕事が明確で実績が十分であれば、やりがいを持って働けるのがフリーランスです。
最終的には自分の意思ですが、色々と調べて十分に検討した上で自分がやっていけそうなのかある程度の見通しをつけてから決断するようにしましょう。